記事一覧

高度な見守りと声掛け

このページのポイント 望ましい行動を褒めよう 以前に「見守りも立派な仕事」というタイトルで発信しました。支援者の中には見守りを苦手とされる方が割といます。何か当事者を助けたい・役に立ちたいという思いが強すぎて、だと思います。 当事者を支援するにあたって、よく観察します。半年、一年単位で見ます。当事者が望ましくない行動を取った時に支援者が注意することは多くのひとができると思います。 ただ、高度な見守...

Read more

タイミング

このページのポイント声掛けなどの支援にはタイミングがある。支援者の方は精神障害者当事者に様々な声掛けをすると思います。「これはこうしたほうがいいよ。」など全く同じ声掛けでも当事者の状態によりスーッと入るときと入らない時があります。 支援者は精神当事者を望ましい行動に導く声掛けもすると思います。そのとき、当事者の準備ができていなければ、たとえお互いに信頼関係があったとしても当事者は「なんであんたにそ...

Read more

私を楽にしてくれた支援者の言葉

このページのポイント精神障害者を楽にする声かけがあります。私は病気の初発の時、退院して作業療法というリハビリテーションをうけました。そのなかでジグソーパズルをやりました。発病以前なら1000ピースぐらいのものなら簡単にできましたが、6か月ぐらい入院していて何もしていなかったのと薬でぼーっとしていたのでなかなか進まなくて焦っていました。そこで作業療法士さんが「ちょびっとずつやればいいのよ」と声かけしてく...

Read more

病院の中

このページのポイント病棟の中は息がつまりそうだ。私の場合、入院は本当につらかった。まず空がない。上を見ても天井があるだけ。入院してから初めて運動場にでたとき空が抜けてて気分は最高だった。同様に窓があることも重要だと初めて意識した。閉鎖病棟にいたので視界だけでも自由になるとこころは楽になるのだろう。ご飯を好きな時に好きなものを食べられない。他に食べるものもなくお腹はいつもすいていたのでご飯がうまいと...

Read more

支援に拒否的な人への対応が難しいです。(支援者より)

このページのポイント支援は誰の為にやっているのでしょうか?誤解を恐れず言えば、本人が嫌がる支援ならやる必要はないと思います。そして、その人は支援自体を拒否してますか?支援する人を拒否してますか?本人が嫌がる支援者なら支援者自身の対応を修正したり、支援者自体を交代してもらうなどして改善の余地はあるかもしれません。支援者側から当事者側に視点を変えると、私が患者として関わっていたある精神科医を信頼できず...

Read more

精神障がい者とどう接したらいいのかわかりません。

このページのポイントあなたが健常者と接するようにすればいいのです。ひとつ前のブログで精神障がい者も十人十色ということを理解してもらえたと思います。精神障がい者とどう接したらしたらいいのかわからないというひとがよくいます。精神障がい者といえども全部病気でなくて正常な部分もあります。全部心が精神の病気で占められているということでないのです。マニュアルもない。じゃあどう接したらいいかというと、皆さんが人...

Read more

精神障がい者を1人や2人みて精神障がい者はこうだ!と思わないでください。

このページのポイント人というのは十人十色。その上に病気がのっている。皆さんは健常者と出会って、初対面では「この人はどういうひとだろうか」という目で見ると思います。その後、「健常者とは全員こういう人だ。」とは思わないですよね。社会にはいろいろな人がいるとわかっているからです。私の経験では多くの人は、初めて出会った精神障がい者が特徴的だと精神障がい者はみんなこうだと決めつけがちです。精神科病院での医療...

Read more

デイケアや地域活動支援センターを活用しよう!

このページのポイント精神障害者が外へ出る一歩としてデイケアや地域活動支援センターを利用しよう!病院から退院したての人やしばらく家からでていない精神障害者が行く場所として医療ならデイケア、福祉なら地域活動支援センターがあります。 デイケアは医療なので利用するには医者の指示が必要だったり利用料が発生する場合もあります。医療やリハビリテーション、福祉の専門家がいます。利用目的を明確にして治療計画もたてる...

Read more

薬を飲みたくない精神障害者に支援者はなにができるか

このページのポイント地域で生きている精神障害者の服薬は自己責任でやるべきだと私は思います。 支援者の皆さんは精神障害者を支援していてその人に薬を飲んでもらいたいなと思ったことはありませんか?精神障害者が薬を飲みたくない心理は前回述べました。しかし飲まないと調子を崩してしまうのは明らかです。でも、私はそれもそのひとの経験のひとつになると考えています。薬を止めたり減らしたりして調子を崩した経験のある人...

Read more

精神障害者の体力

このページのポイント精神障害者は体力がないようにみえる。しかし実際は… 私の経験によると、精神に障害を持つと頭の中が幻覚・妄想などでグルグルうごいている。それらが薬と休養でおさまったとしても早く学校に行かなくちゃ、とか早く仕事しなくちゃと思う。そこで現実とのギャップで焦ったり、人と会うのにも緊張したりする。そのせいで何もしていない様に見えてエネルギーをすごく使っている。症状が落ち着いて見た目も普通...

Read more

精神障害者の家にお邪魔する時は

このページのポイント精神障害者が自分の家にヘルパーなどの支援者を入れることはストレスなのです。 地域の支援者なら精神障害者当事者の家にお邪魔することもあると思います。その時に気を付けること部屋のなかはそのひとの価値観そのものなのです。部屋を見て批判したり指摘したり指導したりしないようにしましょう。 健常者でも部屋が散らかっていれば他人が自分の部屋に入られるのは抵抗があると思います。支援を必要として...

Read more

お互いのために「枠」が必要(その3)

このページのポイント当事者側からの「枠」の必要性 なぜ精神障害者は夜に長電話するのか? 私は精神障害者なので夜電話をかけたくなるのは理解できる。夜になるといろいろ考えて吐き出したい、聴いてもらいたい。そういう気持ちがある。症状が出て余裕がないので相手のことを考えてることもできない。 学生の時調子を崩して、自分が昼間寝て、夜起きるという生活していたせいか支援者を含む健常者が昼間一生懸命仕事してつかれ...

Read more

お互いのために「枠」が必要(その2)

このページのポイント支援者側からの「枠」の必要性 地域にいる支援者は夜になぜ長電話をとるのでしょう?私の推測ですが、それは精神障害者のこと考えてくれているからだと思います。眠いし、しんどいけど福祉の仕事に関わっているし、聴いてあげないと…。この人は自分を必要としているな…。電話をきったらこの人との関係がこわれてしまうかも…。 ここでちょっと他のことを考えましょう。クリニックの診察時間は決まってます。...

Read more

お互いのために「枠」が必要(その1)

このページのポイント勤務時間外の精神障害者からの長電話は断りましょう。 地域にいる精神障害者のなかには自分の話を聴いてもらいたい人もいます。話を聴く支援者の勤務時間中ならいいのですが、夜に長電話をかけてくる人もいるようです。精神障害者が自殺をほのめかすなど緊急の場合を除き、ちゃんと支援者がまた明日の勤務時間中に電話をかけてきてと言いましょう。支援者も夜は疲れて休んでいる、または休日なら支援者も休ま...

Read more

私の頭の中を作業台に例えてみると

このページのポイント私の頭の中は散らかった作業台のようだった。 調子が悪いときのわたしの頭の中はいろいろ考えたりパニックになったり緊張したり不安があったりした。まるでひどく散らかった作業台のようだった。作業台が散らかっていたら簡単な作業もしにくい。具体的には、話す内容も脈絡もなかったり、急須に茶葉をいれお湯を注ぎお茶をいれるのも難しかった。電話対応で先方をつなぐために名前を少しの間覚えておくのすら...

Read more

医者と精神障害者と支援者

このページのポイント医者と精神障害者の関係づくりを促してください。ある精神障害者の支援に入っていて、支援者が支援している障害者の薬についてあっているのだろうか、量が多いのではないかと思うかもしれません。そういう時は、支援している精神障害者に直接聞いてみるのもいいと思います。薬飲んでどういう感じですか、医者には自分の症状を全部話せていますかと。大事なのはその支援している精神障害者と医者がちゃんとコミ...

Read more

見守るのも立派な仕事

このページでのポイント精神障害者の見守りも重要な仕事です。 私の経験でいうと、薬が身体にあって効いており、よくなってきていると自分では分かっていても10年近く変化がないように支援者には見えたかもしれません。 ある支援者と話をしていてわかったのですが、何か仕事をしなくちゃとおもう人が多いようです。ですが、支援者は「今日はちょっと顔色がいいね」って声をかけたり、話を聴いたりするだけでいいのです。さらに...

Read more

この病気は治るのだろうか、と不安になったら

このページのポイントひたすら気長に関わりましょう。私は精神障害をもって20年を超えました。この間に急性期では不安定でしたが最近は安定しつつあります。支援者が私を支援する時、感情的だった15年前くらいの私と今落ち着いてる私を連続してみると変化がわかって見通しが立つと思うのです。でもなかなか見通しがたちませんよね。初めて精神障害者に関わる支援者は、その人の落ち着いていない様子を3か月、半年と関わりのなか...

Read more

信頼関係を築くために④

このページのポイント無理に外出を勧めない。 私が急性期で家にいる時は外出したくともできませんでした。外には刺激がいっぱい。 家が立ち並ぶ道で、そこに住んでいる人が主に使う生活道路にはいると、何とも言えない圧迫感があり吐き気がしたりしました。また自転車に乗ると景色が変わり、それが目から情報として飛び込んでくるときがありました。そういう時は吐き気がしたり眼球上転発作がおこったり膝が痛くなったりしました...

Read more

信頼関係を築くために③

このページのポイント話を聴いてもらうと私はすごく楽になりました。  妄想や幻覚がでている時、私は話を聴いてもらいたいというのがありました。考えがいろいろ巡って話さずにはいられないのです。 だから支援者のかたは、聴いてくれるとありがたいです。話がまとまっていないかったり妄想などが混ざっていて今ひとつわからないかもしれないです。ただ、具体的に助言をもとめているのではないのでただ相づちをうってもらえたら...

Read more

信頼関係を築くために②

このページのポイント不用意に励まさない。 こうすれば信頼関係を築けるということは説明できないけど、こうすれば信頼関係が壊れるというのは説明できる、と言いました。「おれもしんどいよ、でも毎日がんばっている。お前もがんばれ。」と、このような声かけを私にする人がいました。私の場合はがんばりすぎて調子を崩したのでこういう声かけは迷惑きわまりないです。「早く動きたいだろうけどゆっくり休んでからな。」こういう...

Read more

信頼関係を築くために①

このページのポイント幻覚を否定しない。 「支援者は当事者と信頼関係をむすぶ必要がある。」などとよくその手の教科書にかいてあります。「ラポール」と言われるものです。僕は当事者としてどうやって支援者を信頼していったかは説明できませんが、どうやって信頼しなくなったかは説明できます。 例えば幻臭がした時に「変なニオイがします。」と医師に伝えると、医師は「それは気のせいでしょう。」といわれました。支援者が幻...

Read more

精神障害者とは自分ができる範囲で関わって

このページのポイント周りの人がしんどくならないといいなと思います。支援者の方にはいろいろな関係の方がいると思います。ヘルパーや専門職として、地域の住人として、友人として、家族として、彼氏や彼女として精神障害者と関わる人などです。関わる人は自分のできる範囲で関わったらいいと私は思っています。 私は状態が悪い時、誰かに話を聴いてもらいたいとの思いが強かったです。そして自分に余裕が無いため相手のことを気...

Read more

怠けているんじゃないよ。

このページのポイント簡単なことが本当にできないのです。 統合失調症は前駆期、急性期、消耗期、回復期、維持期などに分けられると思います。消耗期などはこころのエネルギーを使い果たしてしまっています。前にできていたことができないようになります。 具体例をお伝えします。 私の場合は分包された薬を自分で開けて飲むということができなくなりました。入院中は看護師さんに薬を飲ませてもらいましたが、実家にいる時は母...

Read more

本当は薬を飲みたくないのです…。

このページのポイント薬を飲みたくない気持ちによりそって声かけを 病院に入院すると薬を飲まされます。振り返れば、薬が効いて良くなっていたのですが、こころに薬が効くということにあまり実感がわきませんでした。調子が良くなってくると「もう薬を飲まなくても大丈夫じゃないのか?」という気持ちになってきます。ボッーとしたり眠くなったりしたりして薬の副作用もイヤです。また油断していて薬を飲むのを忘れることもたびた...

Read more

これから精神障害者に関わる人へ

このページのポイント精神障害者に関わる人は「待つ」ということも大事です。               私は18歳の時に発病して今このブログを書いてる時点で40歳です。この間、色々な支援者に関わっていただきました。 今の職場に来てからは12年が経ちます。それでもまだ私のからだには統合失調症が原因と思われる症状がでます。私は発病して以来、ずっと向精神薬を服用しています。「薬が効いていて良くなっている」と自分...

Read more

プロフィール

大阪のすえっち

Author:大阪のすえっち
すえっちです。精神障害者です。

自立生活センターで働いています。

当事者から支援者に知っていただきたいことを発信します。

最新記事